ラーマ違い

 全国ニュースに「ラーマ」の文字が現れたのには、一瞬どきりとした。


 もちろんわれらがラーマのはずはない。
わかっていても鼓動が一拍、飛んでしまう。

ラーマにメッキ片 86万個自主回収
2007年01月23日11時11分

 食品メーカー「ユニリーバ・ジャパン」(本社・東京)は22日、
マーガリン「ラーマ」シリーズの商品の一部にメッキ片が混入していたとして、
商品計86万個を自主回収することを決めた。


 そういえば、はるか昔、ひと頃マーガリンを使っていたこともあったのは、
この「ラーマ」が流行った時であったか。


 「ラーマ」を辞書を引いてみれば、われらがラーマ・チャンドラの他にも、
ニカラグアの先住民の名前であったり、
英語ではマリファナの別名であったりもする。
タイの現王家チャックリー朝の王が歴代ラーマを名乗るのは、
ラーマ・チャンドラの子孫であると主張しているからだ。


 そうそう、アーサー・C・クラークの長篇に
RENDEZVOUS WITH RAMA(邦訳『宇宙のランデヴー』)があった。
細かいところは覚えていないが、
あの「ラーマ」は、ラーマ・チャンドラからとったのだろう。
なにせ、クラークが住んでいるのはスリ・ランカ、聖なるランカーの島なのだから。