2006-07-01から1ヶ月間の記事一覧

追いこみ

第三篇『樹海の妖魔(仮)』の作業が追いこみに入っている。 さぼっていたわけではないが、 この篇はシリーズ中最大のボリュームで、 ラスト直前の胸突き八丁がいつもよりつらい。 とにかくアップまで、 すべてのイベント、予定はキャンセルして、 ひたすら…

暴力

ムンバイで起きた鉄道爆破事件には驚いた。 インドでは爆破や武装集団による一般住民の殺害などは、 そう珍しくないのだが、 ムンバイの事件はどこか「非インド」的な匂いもする。 といって、インドのことをよく知っているわけではなく、 ふだんネットで見て…

ラーヴァナ像

現在発売中の『ダ・ヴィンチ』8月号に 見開き2ページで紹介記事が載った。 ぼくも話を聞かれたのだが、 とてもうまくまとめられて、ありがたいことではある。 それよりも気に入ったのはタイトル・バック、 というか冒頭に掲げられているイラストで、 それ…

『ラーマーヤナ』初期形態

NAMAAN というブログ検索エンジンの記事が目についたので、 この検索サイトで「ラーマーヤナ」を検索してみる。 その結果の中で教えていただいた John Brockington & Mary Brockington (tr.), Rama the Steadfast: An early form of the Ramayana Penguin Bo…

美しい文章、練達の語り

第三篇『樹海の妖魔(仮)』の手書き原稿を改訂しながらの打込みを始める。 締切は今月末。 そろそろスパートをかけないといけない。 本来はもっと前にかけるつもりだったが、 人生ままならぬものである。 この篇から著者の筆、というかタイプライターという…

「いま、神話を語り直すということ」

というわけで、ぼくは著者からバトンを渡されてしまったわけである。 どうしてぼくなどが渡されることになったのか、それはまたおいおいということで、 早くもバトンを受取ってくださった読者もおられる。 畏友とんがりやまさんが ご自分のブログ「踊る阿呆…

マアツィ・ナローティ

締めくくりに 同様な道をたどった二人の尊敬すべき著者から 短い引用をすることをお許しいただきたい。 一つめはK・M・ムンシで、 かれの『クリシュナヴァタラ』シリーズは、 古代の物語の現代における語りなおしのジャンルで、 手本となる作品の地位を守…

巨人たちの足跡を踏んで

ひとつ、はっきりさせておきたい。 これはヴァールミーキの物語ではない。 カンバンのものでもない。 トゥルシーダースのものでもない。 ヴィヤーサのものでもない。 R・K・ナラヤンのものでもない。 ラジャージの、楽しい子ども向けの縮約版でもない。 こ…