『デューン』刊行の経緯

 横浜で「A氏を囲む会」。鎌田三平さんが幹事。室伏信子、福本直美両氏の他、初めてお目にかかる方二名、後から佐藤高子さん、金子のぶお@扶桑社。浅倉さんも佐藤さんも何年ぶりか。まだ乗ったことがなかったのでみなとみらい線日本大通り駅から集合場所の横浜スタジアム脇のホテルに向かってとろとろ歩いてゆくと、ちょうど皆さん移動で出てこられる。野球場では試合をやっているが、あんなにうるさいものとは知らなんだ。あれでは静かに試合に集中したい人は球場に行けない。みなとみらい線はホームが広い。乗降客の数に合わせているのかもしれないが、東京の地下鉄とは段違い。中華街の大型店のひとつに入る。金子がSF翻訳勉強会の歴史として記憶にあることを書いたメモを回して、あの時はどうだった、あれはいつどこでだったか、と皆さんひとしきり盛り上がる。浅倉さんによれば、始めの頃の日付、場所、出席者のリストはまとめて高橋良平氏にわたした由。一応の記録はあるらしい。今のうちに資料だけでも集めておくべきではあらふ。店を出てから金子が小松さんの『自伝』を話題にする。石川喬司氏にあの辺のことを書いてほしいものだ。今日泊亜蘭氏が96歳で入院されているという。誰かちゃんと話を聞いておいてくれないか。もう、間に合わないか。たまたま浅倉さんの隣にすわったので、ぼつぼつお話を伺う。昔のペーパーバックが長篇でも160ページくらいでちょうど良い長さだったと意見が一致。やたら長くなったのは『デューン』が元凶という説を開陳すると、皆さん、あれの刊行の経緯をご存知なかった。それから『異星の客』完全版の話になる。ついでに聞くと、浅倉さんはハインラインは1冊だけ『自由未来』をやられていて、小説のうまさに驚嘆された由。それまでディックとかいかにもSFらしいものをやっていたので、感心しました、と言われる。やはりハインラインはSF作家とは言えないのではないかと改めて思う。鎌田さんはアメリカのテレビ・ドラマを見まくっているそうな。が、SciFi Channel の「ハリー・ドレスデン」はご存知なかった。あれはちょと見てみたいが、わが国では見られないか。