婆羅門の階梯

 Bフレッツのトラブルでしばらくネットにつなげませんでした。
たまにはネットから離れるのもいいもんですね。


 第二篇『聖都決戦』上下(『ラーマーヤナ』3&4)が来週発売になります。
ヒロイン、シーターが登場します。
超戦士となったラーマとラクシュマナの戦いもクライマックスを迎えます。
ラーヴァナがついに真向からラーマに挑戦します。
このラーヴァナは悪役ながら、なかなかカッコいい。


 ということで、皆さま、ご購入をよしなに。



 これからしばらく、読者からいただくご質問にお答えしてみます。
やはり、なじみのない世界なので、小説の中だけではよくわからないことも確かに多いです。


 今回は婆羅門の階梯について。
つまり、ブラーマチャリヤとか、聖仙とか、
あれは何だ、というわけです。


 『ラーマーヤナ』前半ではアーシュラマつまり僧院がよく出てきます。
キリスト教修道院同様、
祈りを捧げる場でもあり、
修行の場でもあり、
学問・研究施設でもあります。


 ここにいるのは全員が婆羅門(バラモン)です。
つまり僧侶です。
全員男性です。
僧侶にはいくつか階級があります。


 入門したときはブラーマチャリヤ。
早いケースでは4、5歳で入ります。
それが修行を積んで一人前になると聖仙(リシ)。
その中でも特にすぐれた人が大仙(マハーリシ)。
ほとんどはここまでで、僧院長や僧院の幹部クラスはこの人たち。


 ただ「大仙」という言葉は敬称としても使われます。
次の梵仙のクラスにある人を呼ぶときに名前につけたり、呼びかけたりすることがあります。


 そして例外中の例外が梵仙(ブラーマリシ)。
ヴィシュワーミトラやヴァシシュタはこの梵仙のクラス。
二人の活躍でもおわかりのように、梵天魔法の達人であります。
ちなみに大仙クラスでも少しは梵天魔法を使えるようですが、本編ではほとんど出てきません。


 この人びとは〈七仙〉と呼ばれることもあるように、7人いることになっています。
つまり全世界で7人しかいない。
その7人が誰かについては実は固定していません。
この辺がインドらしく、いいかげん。
ヴィシュワーミトラとヴァシシュタ、それに筆頭といわれるナーラダはだいたい入っています。


 〈七仙〉で他にアショーカ版で出てくるのは
ゴータマとアトリ。
第三篇『樹海の妖魔(仮)』でちらりと出てきます。
どちらもラーマにある贈り物をくれます。
もちろん、ひじょうに重要な贈物です。


 この階梯は婆羅門の中でも僧院に入っている敬虔な人びとのものです。
ひと口に婆羅門といっても、中身は様々。
中には商売をしている者もいます。
肥え太って、貪欲、スケベ爺のような婆羅門もいます。



 次回は梵仙が駆使する梵天魔法をはじめとして、魔法の原理について書いてみます。



 それから著者アショーカの公式サイトが大幅にアップデートされています。
英語ですが、著者の写真も再び載りましたので、一度ご覧になってみてください。
アショーカの活動全体について小生が書いているブログもあります。