著者への問合せ

 今朝も一点の雲一つない快晴。
その代わり、かなり冷えこんだ。
車のフロントガラスも一面に結露。


 『樹海の妖魔(仮)』上巻の初校ゲラの赤をひととおり見て、
ぼくだけでは解決できない矛盾点を整理して著者にメール。


 原文に残っている矛盾点は
読んでいる分には話に乗せられてまず気がつかない。
翻訳していても、
呼応する文章が遠く離れていたり、
あるいは当面の作業に入れこんで、
気がつかずにいたりする。
まあ、そのために校閲や編集の作業が行われるわけだけど。


 この点は欧米の作家でも結構あって、
と言うより、わが国の水準からすると、
相当いいかげんではある。
もちろん、著者にもよるし、
担当編集者や校閲者にもよっても違いはある。


 翻訳作業中に気がついたものは、
初校が出てくる前に確認を取ることもあるが、
アショーカは反応が速いので、
この頃は初校で出てきたものと合わせて問合せている。

 今回も昨夜寝る前に送ったら今朝には返事が来ていて、
それも時刻を見ると発信してから1時間と経っていない。


 ラーマとシーターが乗った象の、
行列の中での位置がいつの間にか変わっていたのは、
間にあった小さなできごとを削除したまま、
残した部分の修正を忘れたらしい。
適切な場所に挿入する文章を書いて送ってもらうことにする。


 それにしても、メールがない頃、
こういう修正や問合せをどうやっていたのか、
もう思いだせない。