男どもよ

 曇って寒い日。洗濯物が乾かないよー。


 『樹海の妖魔』上巻再校ゲラの素読み。
時間がないので再校は白ゲラ、
つまり校正の赤が入っていない状態で素読みをすることになった。
しかも特急。


 ふと眼にとまった一節。

その瞬間、
シーターにはわかった。
どんなにどなりちらし、
いばりくさっていても、
男というものは敗北の瞬間、
みな寄る辺ない孤児になっているのだ。
ひょっとすると男がどなったりいばったりするのは、
そもそもそのせいなのかもしれない。

第一部「やすらぎ」39pp.